コンソールタイプのエミュレータは、PCで動作させるエミュレータと違って様々なメリットがあります。コンソールのものは、購入時にゲームが全てインストールされているので、購入と同時にすぐにプレイ可能です。搭載されているROMイメージは正規品ではないというデメリットはありますが、自分で吸い出しを行う手間がかからないので、すぐにゲームをプレイしたい方に有効です。
それだけでなく、コンソールのエミュレータは分解してマイコンとして利用することが出来ます。中身はRaspberryPiやUNOなどのありふれた基盤で作られているので、プレイに飽きた場合はマイコン用途としてIoT機器にすることが可能です。ボタンやディスプレイなどひとつずつ購入しているとお金がかかってしまうので、マイコンの開発用途として利用する場合は安く済ませることができるのです。
一方で、PCでエミュレータを動作させる場合と違って、プレイできるゲームの種類に限りがあります。基本的にファミコンなどの旧世代機しか動作しないことも多く、グラフィック性能が求められるPS2などのゲームはプレイできないことが多いです。更にハードウェアの性能が限定されているコンソールタイプではPCとは違って電池で動作しています。電池はリチウムイオンバッテリーの場合、不良品を購入してしまうと発火の可能性もあります。自分で修理や交換などを行うことができる方であれば問題はありませんが、購入して電源を付けた途端に発火したなどの事故も報告されているので、購入時にはそれらのリスクを考慮した上で行うことが重要です。
基本的にはコンソールタイプはインターネット上では流布していないROMデータも含まれており、販売側が自分たちで開発した作品もあるので、単純にゲームを楽しみたい方は購入すると良いとされています。また、コンソールであっても機種によっては改造することが可能なものもあるので、ハードウェアの性能を改善させたい場合やエミュレータとROMデータをPCに移植したい場合などにも有効です。IoT機器として利用することもできるので、PCを購入するよりも用途は幅広くなっています。以上の点から、コンソールのエミュレータを購入する価値は高いです。ただし、不良品などの報告も多く、修理や改造なども行うことが可能ですが相応の知識が必要になるので適切な運用ができる方に限定される点に注意しましょう。